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コラム

ADHDと診断された子どもたちは
本当に「精神疾患」なのか!?

文部科学省が、『「生きる力」の育成』を重点課題とする学習指導要綱の改訂を実施した1998年、特別支援学校及び小・中学校が併設する特別支援学級における教育支援のあり方も、「発達障害」と見なされる児童に対し、積極的な“治療”を推奨する方針が定められた。それを機に、各地域の保健所や福祉事務所の「こども相談センター」などが、問題を抱える子どもの保護者に対し、児童・思春期精神科の受診を勧める件数が増えている。確かに小児の「発達障害」の中には、向精神薬などの投与で症状が改善する種類のものも少なくない。しかし、複数のタイプに分類される発達障害の中で、最も薬物療法が適用されやすい『ADHD(注意欠如・多動性障害)』については、本当に薬が必要かどうか、もっと慎重に検討すべきではないのだろうか。

改めて問われている
ADHD「診断」の真偽

 現在、発達障害に分類されているのは、ADHDをはじめ自閉症、アスペルガー症候群、学習障害 (LD)、チック障害など。いずれも、幼児のうちから何らかの症状が現れ、通常の育児や初等教育がうまくいかないことから、保護者や学校教諭が「障害」を意識し始めるものだ。

 ただ、その定義や診断基準には、曖昧模糊とした部分が多すぎる。特にADHDは、「座っているべき時に落ち着いて座っていられない」「過度にお喋りをする」「質問が終わらないうちに答えてしまう」「勉強などで不注意な間違いをする」「興味のあることには集中しすぎてしまい切り替えが難しい」など、計20項目ほどの質問と、幼児であれば一人遊びの様子を観察することなどで診断を行い、「不注意優勢型」「多動・衝動性優勢型」「混合型」のいずれかに分類する。たったそれだけの診断で、子どもに精神医薬を投与するか否かを決めてしまうのは、いかがなものか。落ち着きがない、過度のお喋り、興味があることにばかりのめり込む…といった態度は、一部の子どもにはありがちなこと。何らかの生活支援が必要な、度を越した個性派と見なすか、厚生労働省が定義する「生まれつき脳の一部の機能に障害がある子ども」と判断するかは、結局、医師の判断に委ねられることになる。

 最近は、採血よりも簡便な、唾液に含まれるストレス因子を測定する試薬が流通しており、精神症状(主にうつ症状)の検査に活用する心療内科や思春期精神科が増え始めているそうだが、これに関してもはなはだ疑わしい。ちょっと想像していただきたい。世の中のことがあまり判っていない年代の子どもが、明らかに日常生活の場ではない病室に連れて行かれ、初対面の医師や看護師から妙になれなれしく話しかけられ、唾液採取用の乾燥したスポンジ片を、「これをガムのように噛んでごらん」と口の中に押し込まれて、はたして平静でいられるだろうか。しかも、そこに連れてこられているのは、周囲の人たちとの円滑なコミュニケーションに問題がある(と見なされている)、“超個性派”の子なのだ。多少の興奮状態に陥って過剰に抵抗したり、逆に怯えてしまって何も言うことを聞かなくなったりしても、不思議ではない。

 以前、本サイトのコラムにも書いたが、「診察したからには、何か診断名をつけなければ点数が取れないから…」の理論で、ADHDのレッテルを貼られている子どもが、かなりいるのではないだろうか。

「薬漬け」にすることが
子どもの将来にどう影響するか

 小児・思春期におけるADHD治療では、主に中枢神経刺激薬であるメチルフェニデートが用いられるが、この薬はWHO専門委員会が報告している通り、高い確率で精神依存が生じる。摂取期間が長期に及ぶと、統合失調症と同様の症状が現れることも、すでに判っている。この、統合失調症に酷似した副作用に対しては、断薬以外の治療法が無いのだが、薬が抜けることによる反跳作用は、強い抑うつ状態や無欲、疲労、脱力…と、これまた投薬を必要とする精神症状。ADHDの薬物療法は、「薬漬け」への第一歩となる可能性が極めて高いわけだ。

 近年、非中枢性神経刺激薬であるアトモキセチンの処方も承認され、「メチルフェニデート(コンサータやリタリンなど)よりも安全性が高い」と、保護者に勧める精神科医が増えているようだが、この薬にしても副作用が無いわけではなく、眠気や目まい、吐き気などが、むしろ就学の妨げになるとの報告は、かなりの数にのぼる。そこまでのリスクを負って、親や先生に従順な「良い子」を作り上げる必要があるのだろうか。

 ADHDの、薬を使わない生活支援法が無いわけではない。子どもの周りの環境を整える「環境調整」、保護者が具体的な対処法を学ぶ「ペアレント・トレーニング」、本人に適切な行動を学ばせる「ソーシャルスキル・トレーニング」などの教育・療育的支援は、多数の特別支援学級で行われている。日常的に発生しうるトラブルの場面を設定し、その中で子どもたちの役割を決めて演じてもらう「ロールプレイング」や「心理劇」など、薬に頼らない社会療法・認知行動療法などに力を入れる臨床心理士や社会福祉士も数多くいる。

 一般小中学校に併設される特別支援学級の場合、基本的には薬を使わない治療を受けている子どもが大半だ。そして、2012年度に文部科学省が発表した「学校基本調査」によると、一般の特別支援学級に通う子どものうち、ADHDは小学生で約7万6000人なのに対し、中学校になると921人まで減少している。つまり、薬を使わなくても90%以上の子どもが、「普通の子」になっているのだ。どちらの方が子どもの将来にとって有益か、考えるまでも無いのではなかろうか。

改めて問われる
「生活環境」を見直す必要性

 本コラムをまとめるにあたり、特別支援学級をサポートしている多数の臨床心理士の意見を聞いてみたが、彼ら・彼女らは口を揃えて、「家の中でのお母さんの態度を改善すれば、子どものADHDは大幅に改善されるんですよね」と述べている。

 1970年代の後半頃まで、社会生活になじまない(今ふうに言えば「発達障害」)子どもが出来るのは、親の育て方が悪いせい…と、一般に言われていた。そしてその考えは、「自閉症スペクトラム障害」の診断が明確化されて以降は、否定されるようになった。が、ADHDの子どもと、その親との関係を多数見ている臨床心理士は、「あれじゃ子どもがかわいそう」と感じる場面を何度も目にすることがあるという。

 児童精神科を受診に訪れている、母子の状態を眺める機会があれば、是非ともじっくり観察していただきたい。全て…とまでは言わないものの、多くの母親は、自分の子どもが隣にいるにもかかわらず話しかけることもなく、たいていはスマホやタブレットを弄って自分の世界に入る込んでいる。そして、子どもが唐突に騒ぎ出したりすると、かなり激しい口調で叱責したり、時には叩いたりする。

 幼児にとって、親は特別な存在だ。特に母親との関係は、子どもの心の形成に大きな影響を与えることが判っている。心理学の分野では「アタッチメント」と呼ぶが、幼児期、親から罵声を浴びせられ続けると、聴覚や脳の言語処理を行う領域に問題が生じ、両親のドメスティックバイオレンスや性的虐待を目にすると、脳の視覚野が萎縮する。その後、学校に通い始めると、勉強や友達とのコミュニケーションのために脳をたくさん使うようになる分、脳機能に問題があると学校生活にも悪影響が現れるケースが少なくない。

 また、幼少期からゲーム機やタブレット等を与えられっぱなしで育ち、他者とのコミュニケーションが苦手…という子どもも急増しているという。子どもの「不適応行動」に頭を悩ませている母親を、さらにむち打つようで恐縮だが、精神科でADHDの薬をもらうよりも前に、自宅での育児・教育のあり方を、もう一度、見直すべきではないだろうか。

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コラムニスト

    報告 ID:nGeDCanQJ1

    ひどく偏った素人記事ですね。データや事実をまともに扱えないから、主観とまぜこぜで余計にたちが悪いです。くだらないエッセイに数字を出鱈目に解釈して入れるのは、メディアを汚すことになるのでやめていただきたい。こんな人が医療系ライターを名乗れてしまうから、日本のレベルが低いと言われてしまうのです。事実と意見の使い分け、科学的統計学的なデータ処理と解釈方法について、0から学んでいただきたい。汚物を撒き散らさないでください。

      報告 ID:NLG7NQ3Ymx

      私は統合失調症と誤診をされ実際に5年間薬漬けにされていた身です。他病院で発達障害と診断名が変わりましたが、なんというか精神科医自身が保身の上で病名を塗り固めているとしか思えなくなりました。
      私は今現在何一つ薬は服用はしていませんが、最近の発達障害のキャンペーンには目を覆いたくなるばかりです。
      精神科の早期介入が子供や当事者に対して長期的にどのような影響を及ぼすのか、私にはわかりませんが、少なくとも私の経験からは弊害の方が多かったです。
      世間または親たちにとって都合が良いかもしれませんが、結果子供の将来を潰しかねない問題でしょう。
      本当に病気なのか薬による治療により結果、悪くなっているのかという科学的な判断基準が必要でしょう。

      私は生活習慣を根本的に変えたら、快方へ向かいました。
      (例えば、ジャンクフードを止める。白砂糖も止める等々…)

      寧ろ、薬で大人しくなっていたほうが良いというのが親や学校、世間の本音ではないでしょうか。
      人権侵害も何もありませんね。

        報告 ID:CJYhkPEIFj

        臨床心理士です。文章の中に臨床心理士の意見が書かれておりますが、私は全く賛同できませんでした。
        私は成人期のADHDをたくさん見ています。ADHDは早期の適切な薬物治療と環境からの適切な働きかけという2つがセットになることで症状は安定していくものです。
        したがってあなたの言う「薬漬けへの第一歩」という表現は正直信じられません。

          報告 ID:aTjpjKK8nQ

          疲れきっている母親を、父親がどうサポートするかが鍵。

          父親の理解がなく子どもの安定した生活のために、離婚していることもある。

          自宅だけではなく、学校や地域の理解を深めることが重要だと考えています。

            報告 ID:r21fJWv3Dm

            診断することに対して行政が取り組みを強化したから世代で差が大きいのとかは確認されていますか?
            全員行う検査でお話されているのであれば納得ですが、現在の任意、希望の検査の人数等も統計データ記載してから親(母親だけもおかしいですが?)に対しての意見述べて下さい。
            一部の抜粋で大半の発達障害の親をスマホ、タブレット依存で子供に向き合ってないや、子供もゲーム中毒という発言は迂闊だと思います。
            医療系ライターなら福祉課に聞けば解る精神科の管轄な理由も述べて下さい。
            親御さんで苦しんでいる方は沢山いらっしゃいます。侮辱しないで下さい。

              報告 ID:1hPfCXNzhy

              みんなに合わせられなくても
              異常ではないですよ。
              それに対して薬を安易に使うなど
              馬鹿げている。

                報告 ID:32qgenP93E

                フェイスブック友人のシェアから飛んできました。
                良い記事をありがとうございます。

                  報告 ID:tcFphxtuw9

                  なんで母親だけなのですか?父親は関係ないの?

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